こんにちは!
お立ち寄りいただき、ありがとうございます。
今回は、噛みしめてじっくりを読みたい絵本をご紹介させていただきます。1921年に起こったアメリカ史上最悪の人種殺害事件とも呼ばれるタルサ人種虐殺事件を描いた、ノンフィクションの絵本です。
2022年のコールデコット・オナー賞に加え、2022年のコレッタ・スコット・キング賞イラストレーター部門受賞作品、2022年コレッタ・スコット・キング賞作家部門など数ある賞を受賞した名作です。
本について
今回ご紹介する絵本は、Carole Boston WeatherFordさんが文を、Floyd Cooperさんがイラストを手掛けた絵本、『Unspeakable: The Tulsa Race Massacre』です。
2022年のコールデコット・オナー賞をはじめ、コレッタ・スコット・キング賞など数ある賞を総なめにした名作です。
YL 2.6~3.0程度 語数は850語 Lexile: 1100Lの本です。
本の内容のご紹介
線路を挟んで白人居住区と黒人居住区が完全に隔離され、学校や、鉄道、スーパー、映画館など、白人と黒人で使用できるものが異なっていた。
その中でも、ブラック・ウォール・ストリートには様々な商業施設が軒を連ね、黒人利用者でいつも賑わっていた。
当時、この地域がアメリカで最も裕福な黒人コミュニティと称されていたほどの賑わいだった。もちろん、それでも白人と同等の権利も富も有しないのだが…。
しかし、この地区を舞台に、アメリカ史上最悪とも呼ばれる人種殺害事件が起こってしまう。
きっかけはあるエレベーターの中だった。
19歳の黒人の靴磨きの少年が、17歳のエレベーターのオペレーターだった少女に性的暴行を働いたことだった(しかし、このことは確証されていない)。
当時は白人優位で、白人による黒人へのリンチが横行していた社会情勢。
少年が勾留されていた裁判所の前には怒る白人が大挙して詰め寄り、少年を引き渡すように要求。一方、黒人は少年がリンチされることを恐れ、50人が武装して集まった。
このことが、300人の黒人を殺害し、8,000人以上の黒人が家を失ったという大事件につながってゆく…。
アメリカの負の歴史として残る黒人差別。その中でも、最悪の虐殺事件を描く。
私は、この事件のことをこの本と出会うまで知りませんでした。
しかし、こういった本が多くの人の手に届くことによって、過去の人類の過ちを学び、よりよい世界につながっていくのだと思います。
多くの人に届けばいいなと感じるノンフィクションの英語絵本です。
気になれば、是非、チェックしてみてくださいね!
最後に
この本の著者のCarole Boston Weatherfordさんの作品として、以前以下の作品を紹介したことがありますので、合わせてご紹介させていただきます。
この絵本のように、ノンフィクションの絵本は他にも、以下のような記事でご紹介したことがあります。
また、この絵本は、コールデコット・オナー賞を受賞した絵本ですが、その他にも、コールデコット賞作品の紹介をしたまとめ記事が以下ですので、よろしければ合わせて覗いていただけると嬉しいです。
他のコールデコット賞作品の何作品かも合わせてリンクを貼っておきます。
コレッタ・スコット・キング賞については、以下の記事でどんな賞かをご紹介しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、Happy Reading♬