こんにちは!
お立ち寄りいただき、ありがとうございます。
今回は、黒人奴隷たちに許された束の間の自由と音楽活動の象徴となったコンゴ・スクウェアについて、史実に基づき書かれた絵本をご紹介させていただきます。
2017年のコールデコット・オナー賞と、コレッタ・スコット・キング賞(イラストレーター部門)をダブル受賞した名作です。
本について
今回ご紹介する絵本は、Carole Boston Weatherfordさんが文を、 R. Gregory Christieさんがイラストを手掛けた絵本、『Freedom in Congo Square』です。
YL 1.4~1.8程度 語数は312語 Lexile: AD600Lの本です。
本の内容のご紹介
この本の舞台は、米国ルイジアナ州ニューオーリンズ市内に存在する広場。
奴隷制が残っていた19世紀。
ニューオリンズでは黒人奴隷が日曜日にコンゴ・スクウェアに集まり、ダンスに興じ、音楽を奏でることが許されていた。これがジャズの発祥ともいわれている。
それは、過酷な労働を強いられていた黒人奴隷たちが、自由をほんの一瞬味わえる至高のひと時だった。
この本では、黒人奴隷に課せられている毎日の終わりのない仕事として、家畜の世話、畑を耕す、種を捲く、パンを焼く、洗濯をする、床を磨く、作物を収穫する、木を剪定するといった多岐にわたる作業が書かれています。
しかも、その作業の多くは、熱い太陽の下で長時間させられ、休む間は与えられず、すぐに鞭を飛ばされるものだったことが書かれています。
そんな黒人奴隷の心の支えになっていたのが日曜日のコンゴ・スクウェアであり、その日の到来をカウントダウンしながら待ちわびる黒人奴隷の姿が描かれています。
当時の黒人奴隷の暮らしとともに、一瞬訪れる自由を全力で楽しむ様子を、脚韻を踏んだリズムよく書かれた英語に、ビビッドで力強いイラストを合わせて表現した絵本です。
気になれば、是非、チェックしてみてくださいね!
最後に
この本の作者のCarole Boston Weatherfordさんによる絵本として、以下の本をご紹介したことがありますので、ご関心があれば合わせてどうぞ!
また、この本のイラストレーターR. Gregory Christieさんによる絵本としては、以下の本をご紹介したことがありますので、ご関心があれば合わせてどうぞ。
この絵本は、コールデコットオナー賞を受賞した絵本ですが、その他にも、コールデコット賞作品の紹介をしたまとめ記事が以下ですので、よろしければ合わせて覗いていただけると嬉しいです。
他にも、この作品とほぼ同時期に受賞を受けたコールデコットオナー賞作品について紹介した、以下の記事があります。
erelc.hatenablog.comerelc.hatenablog.com
また、コレッタ・スコット・キング賞やいくつかの受賞作品については、以下の記事をご参照ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、Happy Reading♬