こんにちは!
お立ち寄りいただき、ありがとうございます。
今回は、2018年の絵本界の数々の賞を総なめにしたクールな名作絵本をご紹介させていただきます。
この本が受賞したのは、
- 2018年コールデコット・オナー賞
- 2018年コレッタ・スコット・キング賞(作家部門)オナー賞
- 2018年コレッタ・スコット・キング賞(イラストレーター部門)オナー賞
- 2018年キーツ賞(作家部門)
- 2018年キーツ賞(イラストレーター部門)オナー賞
という、各方面からその質を認められ、凄い記録を打ち立てた絵本です。
本について
今回ご紹介させていただくのは、Derrick Barnesさんが文を、Gordon C. Jamesさんがイラストを手掛けた絵本、『Crown: An Ode to the Fresh Cut』です。
2018年のコールデコットオナー賞をはじめ、数々の受賞の証が、表紙のメダルの数に表されています。
YL 1.8~2.2程度 語数は683語 Lexile: 700Lの本です。
本の内容のご紹介
床屋のドアを開いて中に入った少年。
気分はみんなが注目するイケてる奴。
椅子に座って、ドレープをかけてもらい、髪を切り始めれば、通りの向こうにいるクラスのカワイイ女子はきっと目を離せなくなる。
何か女子同士で少年の噂話をしているみたいだ。
明日学校に行けば、噂の大波が立って大変だぜ。
左に座っている男は、きっとテック・カンパニーの重役だ。
右にいる男は、床屋を出ればお付きの人が囲むスゴイ人だ。
床屋の主人は、きっと土星に土地を持っているぜ…。
少年が床屋に入って、散髪を終えて出るまで、自信と誇りを胸にいっぱい抱えた姿が、生き生きと描写されています。
イラストは重厚で情感的で迫力と力強さが伝わる芸術作品です。
あとがきで書かれている著者のコメントによれば、少年時代の床屋での経験は、
"the experience of getting a haircut is pretty much the only place in the black community where a black boy is "tended to" - treated like royalty.
とのこと。
つまり、黒人少年にとって、床屋は自分を王族のように扱ってくれる唯一の場所だったとのことです。
黒人コミュニティーにおける少年のヘアカットを、とってもクールに描いた素敵な作品です。
気になれば、是非、ご自身でこのすごい絵本を楽しんでみてくださいね!
最後に
この本は、コールデコット・オナー賞をはじめとする数々の賞を受賞した絵本です。
「コールデコット賞とは?」と思われた方は、以下の記事もご覧ください!
また、「キーツ賞って何?」と思った方は、以下の記事も参照してみてください!
コレッタ・スコット・キング賞については、以下の記事でどんな賞かをご紹介しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、Happy Reading!!