タドキストによる英語多読ブログ

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中学生を対象に10分間の多読を20回程度行うことで、読解速度と、動機づけが高まったことを示した論文、Matsui & Noro (2010)のご紹介

こんにちは。

お立ち寄りいただき、ありがとうございます。

 

今回は、日本人中学生を対象に10分間の多読を20回程度行うことで、読解速度と、内発的動機づけが高まったことを示した論文、Matsui & Noro (2010)をご紹介させていただきます。

 

 

論文のデータ

今回ご紹介するのは、以下の論文です。これまで30編以上の論文などに引用されている論文です。

Matsui, T., & Noro, T. (2010). The effects of 10-minute sustained silent reading on junior high school EFL learners’ reading fluency and motivation. Annual Review of English Language Education in Japan, 21, 71-80. 

https://doi.org/10.20581/arele.21.0_71

 

論文の内容のご紹介

この研究の対象者は、日本人の中学校3年生の生徒さんたち。この生徒さんたちに対する指導を、以下のように変えました。

  • 実験群(60名):週に1回、10分程度の多読を授業の時間を利用して年に19~20回行う。
  • 統制群(62名):多読の指導を行わなかった。

 

実験群の生徒たちは、OxfordやCambridgeなどから出版されているGraded ReadersやLeveled Readersを読み、平均で18,907語(最高234,004語、最低3,440語)読みました。研究期間は、2008年の5月初旬から2009年の2月中旬~下旬です。

 

この研究の研究課題は、以下の2つです。

  1. Does one-school-year 10-minute SSR inregular classes increase junior high school EFL learners reading fluency?
  2. Does one-school-year 10-minute SSR in regular classes affect junior high school EFL learners motivation for reading English?

つまり、10分間の授業内多読を1年間行うことで、中学生の読解速度が速まるか、という課題と、10分間の授業内多読を1年間行うことで、中学生の英語を読むことに対する動機づけが高まるか、という課題です。

 

この課題を探究するために、Edinburgh Prejecton Extensive Reading (EPERテスト)を多読の前後に、アンケート調査を多読の後に行いました。

 

そして、ANOVA因子分析を行った後、導いた結論として、まとめの節で以下のように報告されています。

  • The present study revealed that one-school-year 10-minute SSR in regular classes increascs junior high school EFL learners' reading speed and efficiency, but not their reading comprehension (RQ1). It also enhances intrinsic motivation to read English (RQ2). However, some learners had anxiety and negative attitudes toward English reading due to their basic skills or because of teacher's guidance. This implies that meticulous, individually-targeted teaching is needed. (p. 79)

つまり、10分間の授業内多読を1年間行うことで、多読を行わないグループと比較して読解速度や読解効率は有意に上昇した。その一方で、読解力の向上までには至らない。また、多読をすることで、内発的動機づけ(英語が楽しい、英語に関心があるなど)が有意に高まったということです。

それと、英語力に自信がなかったりすると、読むことへの不安を抱えている可能性があるので、個々に応じた教師の指導が必要だと述べています。

 

最後に

今回は、日本人中学生を対象に10分間の多読を20回程度行うことで、読解速度と、内発的動機づけが高まったことを示した論文、Matsui & Noro (2010)を紹介させていただきました。

 

大学生を対象にした研究は多いですが、中学生を対象にした貴重な研究ですね。

それに、10分程度、19,000語程度の分量のの多読活動であっても、読解速度の向上や、動機づけの向上に有効的とするこの研究は、他の中学校への実践にも参考にされそうですね。

もし詳細が気になれば、ぜひ、論文を読んでみてくださいね!

 

なお、このブログでは、多読に関連する研究論文の内容をご紹介したまとめ記事がありますので、よろしければ、参照用としてどうぞ。

erelc.hatenablog.com

 

 

また、多読が読解速度に与えた影響について報告した論文紹介は、以下の記事でもしていますので、よろしければチェックしてみてくださいね!

erelc.hatenablog.com

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

それでは、Happy Reading♬

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