こんにちは♪
今回もお立ち寄りいただき、ありがとうございます。
今回は、(ブラック)ユーモアたっぷりの、大人が楽しめるおとぎ話のパロディ作品をご紹介させていただきます。
本について
今回ご紹介するのは、『The Stinky Cheese Man and Other Fairly Stupid Tales』です。文はJon Scieszkaさんが手がけ、イラストはLane Smithさんが手がけた、1993年のコールデコットオナー賞の受賞作品です。
YL 2.5~3.0程度 語数 2,793語 Lexile: 520Lです。
The Stinky Cheese Man and Other Fairly Stupid Tales
- 作者:Scieszka, Jon,Smith, Lane
- 発売日: 1993/08/26
- メディア: ペーパーバック
本の内容のご紹介
表紙のイラストからもユーモアさが伝わってくるこの本は、大人が楽しめるおとぎ話(fairy tale)のパロディです。パロディであることは、タイトルの中にある、(fairy taleではなく)「fairly stupid tales(本当のおとぼけ話)」という文字遊びからも分かりますよね!
この本に収録されているのは、
- Chicken Licken
- The Princess and the Bowling Ball
- The Really Ugly Duckling
- The Other Frog Prince
- Little Red Running Shorts
- Jack's Bean Problem
- Cinderumpelstiltskin
- The Tortoise and the Hair
- The Stinky Cheese Man
の9つのお話です。
タイトルを見れば、"The Princess and the Pea"(エンドウ豆の上に寝たお姫さま)や、"The Ugly Duckling"(みにくいアヒルの子)や、"Little Red Riding Hood"(赤ずきんちゃん)や、"The Tortoise and the Hare"(ウサギとカメ)や、"The Gingerbread Man"(ジンジャーブレッドマン)など、有名なおとぎ話を、微妙に変えたタイトルになっていることが分かると思います。
この本では、お話自体がパロディになっている点が面白いだけではなく、読者をお話に巻き込んだインターアクションが楽しめたり、それぞれのお話同士が関連し合う構成になっているのが特徴です。
例えば、『ジャックと豆の木』のパロディーのお話や、『小さな赤いメンドリ』のパロディーのお話が、章をまたいで取り込まれています。それに、遊び心いっぱいのイラストや、文字のデザインが、固くなった頭を揉み解してくれるようです。
簡潔にまとめてしまえば、おとぎ話を、遊び心いっぱいのイラストとデザインで、斜めから表現した絵本だと思います。
創り出された世界観を味わってみてはいかがでしょうか?
ただ、元々のおとぎ話の内容を知らないと、パロディーも楽しめないので、子ども用というよりは、大人が楽しめる絵本だと思います。
もし気になれば、ぜひぜひ、読んでみてくださいね♪
最後に
この本の和訳版は『くさいくさいチーズぼうや&たくさんのおとぼけ話』として出版されていますので、こちらもご紹介させていただきます。
それと、この本のイラストレーターのLane Smithさんは、2012年にも『Grandpa Green』でコールデコットオナー賞を受賞しておられます。また、『There Is a Tribe of Kids』で、2017年にケイト・グリーナウェイ賞も受賞しておられます。
今作とは全く雰囲気が異なるその作品については、以下の記事でご紹介していますので、もしご関心があれば、合わせてチェックしてみてくださいね♪
その他にも、このブログでは多くの英語の本をご紹介しています。よろしければ、合わせてチェックをしてみてくださいね。
ユーモアたっぷりの、大人が楽しめるおとぎ話のパロディ作品『The Stinky Cheese Man and Other Fairly Stupid Tales』のご紹介でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、Happy Reading♬