以前の記事で、多読用図書は大きく以下の3つのカテゴリーに分類できることをお伝えして、Graded ReadersとLeveled Readersについて、それぞれ簡単に説明をさせていただきました。
①Graded Readers(GR)英語学習者用のグレード別になった読み物
②Leveled Readers(LR)英語のネイティブが読書を楽しみ、習慣づけるレベル分けされた読み物
③児童書や絵本(CB/PB)英語の子ども用のレベル分けされていない読み物
今回は、多読の本流がGraded ReadersとLeveled Readersだとすれば、多読の支流として本流では見られない素敵な景色を見せてくれる児童書/絵本について紹介させていただきます。
まず、「児童書」と「絵本」の間に厳密な区別はつきにくいものです。主に児童書は小学生を、絵本は一般的には幼児を対象にしたものが多いと思いますが、イラストがふんだんに使われている絵本のような児童書もあれば、絵本といっても多くの分量(語数)でお話が書かれている点で児童書に近い絵本もあります。
また、以前の記事でも紹介しましたが、Oxford Reading Tree(ORT)シリーズに代表されるLeveled Readersも、元々は英語母語話者の子ども向けに書かれた本という点で、児童書や絵本と共通しています。
ただ、児童書や絵本は、Leveled Readersのようにレベル分けはされていません。そのため、選書する際には、その本の難易度を示すYL(読みやすさレベル)を参考に選書をするといいと思います。
例えば、Magic Tree House(MTH)シリーズは、YL 2.4~3.0程度で設定されていて、Nate the Great(NTG)シリーズであれば、YL 1.2~2.5程度で設定されているので、英語の読みやすさという観点からは、NTGシリーズを先に読むのがいいと思います。
このように、ORTとは違い、児童書ではパッと見てわかるレベルがふられているわけではないので、購入したり、選書したりする前には、YLや語数などの情報を調べてみるといいと思います。

Magic Tree House #1: Dinosaurs Before Dark (A Stepping Stone Book(TM))
- 作者:Osborne, Mary Pope
- 発売日: 1992/07/28
- メディア: ペーパーバック
児童書や絵本には本当にたくさんのシリーズがあって、多読に彩(いろどり)を添えてくれるような存在です。
ネイティブの子ども向けの本なので、日本人などの英語学習者用の本と違って、児童書や絵本には語彙制限がかけられているわけではありません。
そのため、難しい語彙や、ネイティブの子どもにとってはよく使う表現でも日本人にとっては馴染みのない(日本の英語教科書には出てこない)表現も頻繁に目にすることと思います。
この点が、児童書や絵本を難しいと感じる要因ともなるし、またネイティブが使うauthenticな(本物の)表現に出会える喜びともなります。
児童書で好きなシリーズが見つかれば、きっと英語で読書をしたという実感を感じられるようになると思います。
このブログでは、人気の児童書シリーズについてご紹介した記事もあります。もしご関心があれば、合わせてチェックしてみてくださいね。
Graded ReadersやLeveled Readersについては、以下の記事をご参照ください♪
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、Happy Reading♬