こんにちは!
お立ち寄りいただき、ありがとうございます。
今回は、家族で過ごすある朝を、海辺の美しい景観とともに情感たっぷりに描いた絵本をご紹介したいと思います。1953年にコールデコットオナー賞に輝いた作品です。
本について
今回ご紹介するのは、2度のコールデコット賞、2度のコールデコットオナー賞を受賞された、絵本界のレジェンドでいらっしゃるRobert McCloskeyさんが文とイラストを手掛けた絵本、『One Morning in Maine』です。1953年にコールデコットオナー賞(その年の絵本の優秀賞)を受賞した絵本です。
YL 2.0~3.0程度、語数は2,731語 Lexile: AD610Lの本です。
本の内容のご紹介
本書の主人公Salは、Robert McCloskeyさんの前著、『Bluberries for Sal』でも登場した女の子です。
ある朝、お父さんと港へ行くことを思い出し、勢いよくベッドから飛び起きたSal。
まだ幼い妹のJaneの支度も手伝ってあげて、出かける準備をします。
でも、歯を磨き始めた時、乳歯の一つがぐらぐらし出しているのを見つけます。
心配になったSalは、お母さんに急いで駆け寄ります。
お母さんは、Salを落ち着かせ、歯がぐらぐらするというのは、大人に向かって成長していることを教えてもらい、嬉しさと誇らしさで胸がいっぱいになります。
朝食が終わって、豊かで美しい自然の中を通り、歯が抜け落ちそうな喜びを動物たちに伝えながら、海辺で貝をとっているお父さんのもとに向かいます。
早速、ぐらぐらした歯のことをお父さんに報告して、お父さんも一緒に喜んでくれました。でもこの後、2人で貝をとっていると…。気が付くと、Salの歯は海辺に落ちてしまって見当たらなくなってしまったのでした…。
しばらく歯を探しますが、この後、港に行って、牛乳や食料品を買わなくてはいけないので、諦めざるをえません…。
そしてこの後、ボートに乗り込み、港に向かっていると…。
何か大きな出来事が起こるわけではないのですが、自然豊かなメーン州に暮らす、家族のある朝の光景を、情感豊かに描き上げています。
初めて歯が生え変わることに思いがいっぱいになりながら、Janeに対してはお姉さんらしく振舞うSalの気持ちに沿って読むと、思わず微笑んでしまいます。
そして、子どもの気持ちを優しく受け止める親の姿も素敵です。
静かで、美しい絵本です。
気になれば、ぜひチェックしてみてくださいね!
最後に
この作品は、日本でも『海べのあさ 』の邦題で和訳も刊行されていますので、合わせてご紹介させていただきます。
また、このブログでは、コールデコット賞とは何かに関する記事の他、過去の記事でいくつかコールデコット賞や、コールデコットオナー賞受賞作品を紹介させていただいております。もしご関心があれば、以下の記事から、過去のコールデコット賞作品に関する記事をすべてチェックできますので、ぜひどうぞ。
Robert McClokeyさんの絵本として、このブログでご紹介した他の本もありますので、ご関心があれば、合わせてチェックしてみてくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、Happy Reading♬