こんにちは!
お立ち寄りいただき、ありがとうございます。
今回は、独創的な発想と、空間を巧みに使った表現力が素晴らしいパロディー絵本をご紹介したいと思います。2002年にコールデコット賞に輝いた作品です。
本について
今回ご紹介するのは、David Wiesnerさんが文とイラストを手掛けた絵本、『The Three Pigs』です。2002年にコールデコット賞(その年の絵本の最優秀賞)を受賞した絵本です。
このコールデコット賞を3度も受賞している、絵本界のレジェンドでいらっしゃるDavid Wiesnerさんの、自由な発想に脱帽と感じる作品です。
YL 1.0~1.4程度、語数は510語 Lexile: NPの本です。
本の内容のご紹介
タイトルを見れば、有名な童話『3びきのこぶた』がきっと思い浮かぶのではないでしょうか。
実際、この本も、途中まではそのように展開します。
つまり、最初のこぶたは藁で小屋を作り、そこに狼が訪ねてきて、一吹きで家を吹き飛ばしてしまう、という展開あたりまでは。
でも、この本では、家を吹き飛ばされた時、こぶたも一緒に吹き飛ばされてしまい、何と本のページの外(枠外)に出てしまうのです…!
そう、この展開によって、物語からもはみ出されたこぶたが誕生します。
そして、このこぶたが、ユニークな展開を楽しませてくれます…。
その後の展開は、もうとっても自由で楽しい展開が待っています。
是非ご自分でお楽しみください!
こういった自由で独創的な発想ができるって、やっぱりすごいですね。
もちろん発想だけでなく、この本の中では、こぶたの色(描き方)で「本の中か外か」が分かるように区別されていて、高い絵の技術があることも感じさせる絵本です。
『Wednesday』、『Flotsam』とともに、コールデコット賞の3部作の1作を担う本作は、著者の力量を感じさせてくれる、自由で、楽しいパロディー絵本です。
気になれば、ぜひチェックしてみてくださいね!
最後に
この作品は、日本でも『3びきのぶたたち』の邦題で江國香織さんによる和訳も刊行されていますので、合わせてご紹介させていただきます。
また、このブログでは、コールデコット賞とは何かに関する記事の他、過去の記事でいくつかコールデコット賞や、コールデコットオナー賞受賞作品を紹介させていただいております。もしご関心があれば、以下の記事から、過去のコールデコット賞作品に関する記事をすべてチェックできますので、ぜひどうぞ。
あと、パロディー絵本という括りでは、これまでに、以下の絵本をご紹介したことがありますので、ご関心がありましたら、ぜひどうぞ!
David Wiesnerさんの絵本としては、他にも紹介した記事がありますので、ご関心がありましたら、ぜひどうぞ!
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、Happy Reading♬