こんにちは!
お立ち寄りいただき、ありがとうございます。
今でこそ多様性を認めることは国際的にも認知されてきた感じがありますが、1970年代といえばまだまだそのような雰囲気は薄かったと思います。
「男(女)は~でなければならない」
といった価値観が強かった中で、多様性への寛容をメッセージとして伝えた絵本を今回はご紹介させていただきます。
本について
今回ご紹介させていただくのは、Charlotte Zolotowさんが文を、William Pene du Boisさんがイラストを手掛けた、『William's Doll』です。
YL 1.0~1.4程度 語数は573語 Lexile: 840Lの本です。
本の内容のご紹介
男の子のWilliamが欲しいおもちゃはお人形だった。
お人形がないので、お人形を想像してだっこしてあげたり、ゆらゆらしてあげたり、お水をあげたり、公園に連れて行ってあげたり、お着換えしてあげたり、寝かしつけてあげたりして遊んでいた。
そんなWilliamを見て、兄ちゃんは"creep"と言ってくるし、近所のお友だちは"Sissy"と言ってくる。
お父さんはWilliamに外で遊ぶ子になってほしいから、「バスケットボールなんかどうだ?」などと声をかけてくる。
そして、実際にバスケットボールをプレゼントしてくれた。
Williamはバスケットが嫌いではないし、やっていくうちに上手にもなった。
でも、Williamがもっと欲しいのは、やっぱりお人形だった。
青い目をした、くるっとしたまつ毛をした、白い洋服と帽子を被った、そして目をつむるとカチっと音のなるお人形だ。
そんなある日、おばあちゃんがWilliamの家にやってきた。
そして、おばあちゃんはWilliamの話をよく聞いてくれて、分かってくれたのだ…。
人から言われるのが辛いからでしょうか。
Williamが伏し目がちで描かれているのが切なくなってしまいます。
1972年の刊行のこの絵本で、すでに多様性への寛容を描いたことが素敵だと感じます。
とっても素敵な絵本です。
もし気になれば、チェックしてみてくださいね!
最後に
この本には、『ぼくは赤ちゃんがほしいの』の邦題で和訳版もかんこうされていますので、合わせてご紹介させていただきます。
Charlotte Zolotowさんの本として、これまで以下の本もご紹介したことがありますので、ご関心があれば合わせてどうぞ!
また、このブログでは、これまでたくさんの多読図書や絵本をご紹介してきました。
以下の検索ボックスにキーワードを入れれば検索できます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、Happy Reading!!