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今回は、14世紀にヨーロッパ・アジア・アフリカを襲った「黒死病(Black Death)」を中心に、疫病の発生・広がり・人々の社会・医療・宗教・文化への影響を、子ども/若者向けにわかりやすく解説した英語読本をご紹介したいと思います。
本について
今回ご紹介する本は、Roberta Edwardsさんが文を、Dede Putraさんがイラストを手掛けた英語読本、『What Was the Plague?』です。
元々は、アメリカの子ども向けに書かれた本ですが、日本でも多読用として人気のあるシリーズです。
YL 2.8~3.8程度 語数は8,156語
シリーズ:What Was...の本です。
本の内容のご紹介
本書では、これまで大きく3回の疫病によるパンデミックがあったことが紹介されています。最初は、5世紀に発生したユスティニアヌスのペスト(Justiniun Plague)、2回目は14世紀に発生した黒死病、3回目は19世紀に発生し香港で爆発的な広がりを見せたコレラ。
本書では、このうち14世紀から発生し、西ヨーロッパの約3分の1の人たちを死に追いやった、黒死病として知られる疫病の原因や影響などを中心に解説しています。
この黒死病と呼ばれるペストには、主に3つの臨床的な型があることが解説されています。それは、1.腺ペスト(Bubonic Plague)、2.肺ペスト(Pneumonic Plague)、3.敗血症ペスト(Septicemic Plague)です。
元々はゴビ砂漠付近で発生したと考えられていて、絹などの高級品がアジアからヨーロッパに渡る中で、ネズミに付着しているノミが原因で広がったと考えられている。
その感染力の強さたるや凄まじく、イタリアに船で渡ると、そこから1年間で一気に広がり、全人口の3分の1程度を死に追いやり、ミランなどでは90%もの人が亡くなったと言われている。
大量の死者を葬るための深い穴が掘られ、そこに死者が何層も重ねられて埋葬された。あるいは川へと死体が葬られることもあったという。それでも処理しきれないため、路上にそのまま放置され、衛生状況はひどいものだった。
当時パリを中心に優秀な医学者がそろっていたが、この原因を突き止めることはできず、4種類あるとされる体液(humor)のバランスや、肌の色や、尿の色などを見て診療が行われていた。さらに、治療としては瀉血(bloodletting)が取り入れられていた。
これらの診療は、当然黒死病の進行を防ぐことはできず、その原因を特定するのは、1894年まで待たなくてはならなかった。
このような状況で様々な憶測も呼び、ユダヤ人にこの病気の原因の疑義がかけられるという事態も引き起こし、迫害や処刑などにもつながったことも書かれています。
原因がわからないまま、バタバタと周りの人たちが死んでいくのは、恐怖というより地獄絵図だったと思います。戦争よりも多くの人を殺したといわれる疫病。
人類が乗り越えてきたこの大きな出来事を学ぶ意義は大きいですね。
本書には 80 点以上の白黒イラストおよび16ページの写真挿入があり、歴史的な資料や図版を通じてわかりやすく読むことができます。
気になれば、是非チェックしてみてくださいね!
最後に
Who Was...シリーズ、Where Is...シリーズ、What Was...シリーズとして、以下のまとめサイトや紹介した本があります。ご関心があれば、合わせてどうぞ!
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、Happy Reading♬
