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お立ち寄りいただき、ありがとうございます。
今回は、日本の昔話にも通じるアメリカの民話の絵本をご紹介させていただきます。
1990年のコールデコットオナー賞と、コレッタ・スコット・キング賞のオナー賞(イラストレーター部門)をダブル受賞した名作です。
本について
今回ご紹介する絵本は、Robert D. San Souciさんが文を、Jerry Pinkneyさんがイラストを手掛けた絵本、『The Talking Eggs』です。
1990年のコールデコットオナー賞と、コレッタ・スコット・キング賞のオナー賞(イラストレーター部門)をダブル受賞した名作で、表紙に銀メダルが輝いています。
YL 2.6~3.0程度 語数は2,277語 Lexile: AD870Lの本です。
本の内容のご紹介
昔、2人の娘を持った性格の悪い未亡人がいました。
姉のRoseは意地悪で口も悪く、家の仕事はすべて妹のBlancheに丸投げ。
Blancheは心優しく、家の仕事を一手に引き受けていました。
性格の悪いもの同士、未亡人とRoseは気が合い、働きづくしのBlancheに心遣いを差し伸べることはありませんでした。
ある暑い日、Blancheが水を汲みに井戸まで行ったところからお話が動きます。
Blancheは、井戸の傍で見すぼらしい格好をしたおばあさんと出会い、喉が渇いているそのおばあさんに水をあげました。
女の子の心に良心を見出し、家で虐げられていることを知ったおばあさんは、家に来るよう誘います。
「家で目にしたものを絶対に笑わないように」という1つだけ約束をして。
Blancheがおばあさんの家で見たのは、二つの頭のある牛や、様々な色をした鶏など、奇妙な動物たち。そして、自分自身の頭を取り外すおばあさんの姿。
しかし、Blancheは約束を守り、決して笑うことはありませんでした。
約束を守ったBlancheに対し、おばあさんは鶏たちが産んだしゃべる卵(talking egg)を持ち帰れることになりましたが…。
日本の昔話にも通じるような、正しく生きることが幸せをもたらし、強欲さが不運をもたらすといった教訓を含むアメリカの民話をもとにした絵本です。
Jerry Pinkneyさんの力強いイラストが、不思議な世界観を存分に感じさせてくれます。
気になれば、是非、チェックしてみてくださいね!
最後に
この本のイラストレーターは、数々の賞を受賞した経験のあるJerry Pinkneyさんです。
Jerry Pinkneyさんの本として以下もお薦めです!
この絵本は、コールデコットオナー賞を受賞した絵本ですが、その他にも、コールデコット賞作品の紹介をしたまとめ記事が以下ですので、よろしければ合わせて覗いていただけると嬉しいです。
他にも、この作品とほぼ同時期に受賞を受けたコールデコットオナー賞作品について紹介した、以下の記事があります。
アフリカ系アメリカ人の経験を反映した、アフリカ系アメリカ人による本に対して授与されるコレッタ・スコット・キング賞については、「コレッタ・スコット・キング賞とは?」の記事をご参照ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、Happy Reading♬