こんにちは!
お立ち寄りいただき、ありがとうございます。
今回は、戦時中、出稼ぎに行った母親を待つ少女の気持ちを情感豊かに描き上げた絵本をご紹介させていただきます。2005年のコールデコット・オナー賞を受賞した名作です。
本について
今回ご紹介する絵本は、Jaqueline Woodsonさんが文を、E.B. Lewisさんがイラストを手掛けた絵本、『Coming on Home Soon』です。
2005年のコールデコット・オナー賞を受賞した名作です。
YL 2.0~2.5程度 語数は860語 Lexile: 550Lの本です。
本の内容のご紹介
戦争が長引く中、Ada Ruthの母親はシカゴに働きに出ることになった。
列車を綺麗にしたり、線路の雪かきをしたりする仕事である。
当時のアメリカで黒人女性を仕事に雇うということが、切羽詰まった社会状況であることを示唆している。
荷物をまとめている母親の姿を、涙をこらえて見つめるAda。
出発前、母親はAdaを引き寄せて頬を合わせ、"Do you know I love you more than anything?"と訊く。
これまで、何百回も、何千回もしてきた行動だ。
お母さんが出稼ぎ出た後、Adaはおばあちゃんと2人で暮らす。
涙する時にはおばあちゃんが抱きしめてくれるが、やはりお母さんが恋しい。
お母さんが離れた時間が長くなるが、音沙汰はない。
Adaはそれでも毎日手紙を書いている。
お母さんの不在の寂しさを一匹の子猫を飼うことで慰めるが、家には子猫のためのミルクもないのが現状である。
雪が降り続く中、お母さんからの手紙を待つAdaの家に、郵便配達人が来た。
そして…。
お母さんを待つAdaの気持ちが、写実的なイラストとともに情感たっぷりに伝わってくる本です。
読み終えた後には、ジーンと感動の余韻も残ります。
気になれば、是非、チェックしてみてくださいね!
最後に
この本には、『かあさんをまつふゆ』の邦題で和訳版も刊行されていますので、合わせて紹介させていただきます。
また、この本のイラストレーター、E.B. Lewisさんの作品として、以前、以下の本もご紹介したことがありますので、よろしければどうぞ。
この絵本は、コールデコット・オナー賞を受賞した絵本ですが、その他にも、コールデコット賞作品の紹介をしたまとめ記事が以下ですので、よろしければ合わせて覗いていただけると嬉しいです。
他のコールデコット賞作品の何作品かも合わせてリンクを貼っておきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、Happy Reading♬