タドキストによる英語多読ブログ

1000万語以上の多読経験をもとに、多読の魅力を発信するブログです!本には魅力がいっぱい。英語の本を通して、人生を深く、豊かなものに。

「絵本の魔術師」の力量を感じる、ただただ秀逸なコールデコットオナー賞作品『The Garden of Abdul Gasazi』のご紹介

こんにちは!

お立ち寄りいただき、ありがとうございます。

 

今回は、数多くの名作を作り出し、「絵本の魔術師」と称されるChris Van Allsburgさんによる秀逸な絵本をご紹介したいと思います。1980年にコールデコットオナー賞に輝いた作品です。

 

 

 

本について

アメリカのミシガン州のご出身のChris Van Allsburgさん。しばしば、「絵本の魔術師」とも称されるAllsburgさんの人気は、『Jumanji』や、『The Polar Express』といった作品を挙げれば、十分に伝わるかと思います。翻訳版である、『ジュマンジ』や、『急行「北極号」』の方で、Chris Van Allsburgさんの作品に親しまれた方も多いのではないでしょうか。あるいは、村上春樹さんのファンの方ならば、村上春樹さんがChris Van Allsburgさんの作品を多く翻訳したということでご存知かもしれません。

 

今回ご紹介する絵本は、Allsburgさんの代表作の一つで、秀逸な作品、The Garden of Abdul Gasaziです。1980年にコールデコットオナー賞(アメリカの絵本の年間優秀賞)に輝いた作品です。表紙に銀メダルが輝いていますね。

 

YL 1.8~2.2程度  語数は1,117語   Lexile: AD580Lの本です。

 

本の内容のご紹介

Miss Hesterさんの犬のFritzは、とってもやんちゃで、いとこのEuniceに6回も噛みついたことがあるほどでした。

今回、Euniceの家に来るに当たって、Alanという少年をFritz係として頼むことにしました。

 

すぐにやんちゃを始めるFritzに対して、Alanの対応も上手。

Fritzの行動を読んで、困ったことはしないように対応します。

 

しばしの昼寝の時間の後、AlanはFritzを連れて散歩に出かけることにしました。

しばらく歩くと、

"ABSOLUTELY, POSITIVELY NO DOGS ALLOWED IN THIS GARDEN.  ABUDUL GASAZI, RETIRED MAGICIAN."

という警告を見つけます。その家に、Fritzは勢いよく庭に入って行ってしまったのです…。

 

Alanは急いでFritzの後を追いかけます。

Fritzの足跡は途中まであり、途中からは、きっと先にいるだろうと思い、走って進むと、遂に、ガザージ氏の家に辿り着いたのでした…。

 

Alanは意を決して、ガザージ氏に状況を説明すると、あるところにAlanを連れていったのでした…。そして、この後、ガザージ氏から、思いがけない言葉を掛けられるのでした…。

果たして、この犬は入ってはいけないという庭で、一体何が起こったのでしょうか…?そして、Fritzは無事なのでしょうか…? 

 

気になれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

 

わずか1,000語程度のお話ですが、ドキドキと読ませるストーリーになっています

そして、このお話を包む不思議でちょっと怖い雰囲気が白黒のイラストで巧みに表現されています。ガザージ氏のイラストも秀逸そのものです。

お話、イラストともに、著者の力量をまざまざと感じさせる秀逸な作品です。

 

最後に

この作品は、『魔術師ガザージ氏の庭で』の邦題で和訳版も刊行されていますので、合わせてご紹介させていただきます。

 

なお、このブログでは、コールデコット賞とは何かに関する記事の他、過去の記事でいくつかコールデコット賞や、コールデコットオナー賞受賞作品を紹介させていただいております。もしご関心があれば、以下の記事から、過去のコールデコット賞作品に関する記事をすべてチェックできますので、ぜひどうぞ

erelc.hatenablog.com

 

Chris Van Allsburgさんの作品としては、他の本も紹介した記事がありますので、よろしければ、どうぞ。

erelc.hatenablog.com

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最後までお読みいただきありがとうございました。

それでは、Happy Reading♬

シュールで少し薄気味悪い余韻が残るコールデコットオナー賞作品『The Grey Lady and the Strawberry Snatcher』のご紹介

こんにちは!

お立ち寄りいただき、ありがとうございます。

 

今回は、シュールで少し薄気味悪い余韻が残る文字のない絵本をご紹介させていただきます。1981年のコールデコットオナー賞を受賞した作品です。

 

 

本について

今回ご紹介するのは、ニュージャージーご出身のイラストレーターであり、児童作家のMolly Bangさんが手掛けた文字のない絵本、『The Grey Lady and the Strawberry Snatcher』です。

1981年にコールデコットオナー賞(その年の絵本の優秀賞)を受賞した絵本です。

 

YL 0.0、語数はタイトルだけの7語の本です。

 

本の内容のご紹介

グレー色の服を着た女性がイチゴを小さな箱いっぱいに購入しました。

笑顔で家路につきます。

 

すると、この女性の後をつける、青色の大きくて長い手足をして、帽子を目深にかぶった、何とも薄気味悪い男が、女性のイチゴを奪い取ろうと後をつけ始めました…。

 

正体不明のこの男の後には小さなキノコが生えてきて、何とも気味が悪い。

 

この不気味なイチゴ泥棒が女性からイチゴを奪い取ろうとした時でした。

グレー色の女性は間一髪で気づいてイチゴを守り、バスに乗り込むことに成功しました。

 

ところが、この不気味なイチゴ泥棒は、グレー色の女性がバスから降りた後でも、追いかけてきます…。

 

グレー色の女性はイチゴを奪われてしまうのでしょうか…?

気になれば、是非、ご自身の目で確かめてくださいね!

 

シュールで、少し薄気味悪い余韻が残る、印象深い絵本です。

文字がないのに、ここまで惹きつけられてしまうMolly Bangさんのイラスト技術の高さにも脱帽です。

 

最後に

また、この本の作家、Molly Bangさんの作品として、以下の本もご紹介したことがありますので、よろしければどうぞ。

erelc.hatenablog.com

 

このブログでは、コールデコット賞とは何かに関する記事の他、過去の記事でいくつかコールデコット賞や、コールデコットオナー賞受賞作品を紹介させていただいております。もしご関心があれば、以下の記事から、本書を含め、過去のコールデコット賞作品に関する記事をすべてチェックできますので、ぜひどうぞ

erelc.hatenablog.com

 

また、これまで文字のない絵本、あるいは文字がほとんどない絵本として紹介した記事には、以下のものがあります。

erelc.hatenablog.com

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最後までお読みいただきありがとうございました。

それでは、Happy Reading♬

私たちは自然とのつながりの中で生きていることを、静かに、美しい言葉で伝えるコールデコットオナー賞作品『Outside In』のご紹介

こんにちは!

お立ち寄りいただき、ありがとうございます。

 

今回は、私たちは自然とのつながりの中で生きていることを、静かに、美しい言葉で伝える作品をご紹介したいと思います。2021年のコールデコットオナー賞作品です。

 

 

本について

今回ご紹介するのは、Deborah Underwoodさんが文を、Cindy Derbyさんがイラストを手掛けた絵本、『Outside In 』です。2021年にコールデコットオナー賞(その年の絵本の優秀賞)を受賞した絵本です。

 

YL 0.4~0.6程度、語数は178語   Lexile: AD490Lの本です。

 

本の内容のご紹介

かつては自然の一部として調和して暮らしていた私たち人間。

そう、かつて私たちは、"Outside"の一部であることは、忘れようもない事実でした。

 

ところが、今は、外に出かけるのも車を使い、家の中で過ごす時間が多く、時に"Outside"の一部であることを忘れてしまいます。

 

そんな私たちに、"Outside"は、その存在を思い出させてくれます。

窓を通して入り込む光であったり、影であったり。

鳥の鳴き声だったり、生物の変化であったり。

自然が出すにおいだったり。

そう、自然に耳を傾ければ、"I'm here." "I miss you."と語り掛けているのです…。

 

意識しなければ気づきにくい、「私たちは自然とのつながりの中で生きている」という事実を、静かに、美しい詩的な英語とイラストで伝えてくれる上質の絵本です。

気になれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

 

最後に

今回は2021年にコールデコットオナー賞に輝いた作品を紹介させていただきました。2022年になった今年、またどんな絵本に出会えるのか、楽しみに待ちたいと思います。

 

このブログでは、コールデコット賞とは何かに関する記事の他、過去の記事でいくつかコールデコット賞や、コールデコットオナー賞受賞作品を紹介させていただいております。もしご関心があれば、以下の記事から、過去のコールデコット賞作品に関する記事をすべてチェックできますので、ぜひどうぞ

erelc.hatenablog.com

 

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軽快でリズミカルなコールデコットオナー賞作品『Zin! Zin! Zin! A Violin!』のご紹介

こんにちは!

お立ち寄りいただき、ありがとうございます。

 

今回は、軽快でリズミカルな絵本で、コールデコットオナー賞を受賞した作品をご紹介させていただきます。

 

 

本について

今回ご紹介するのは、Lloyd Mossさんが文を、Marjorie Pricemanさんがイラストを手掛けた絵本、『Zin! Zin! Zin! A Violin』です。1996年にコールデコットオナー賞(その年の絵本の優秀賞)を受賞した絵本です。

 

YL 0.8~1.2程度、語数は355語   Lexile: NPの本です。

Zin! Zin! Zin! A Violin (Caldecott Honor Book)

Zin! Zin! Zin! A Violin (Caldecott Honor Book)

  • 作者:Moss, Lloyd
  • Simon & Schuster Books for Young Readers
Amazon

 

本の内容のご紹介

最初の扉ページに描かれているのは、楽譜。

そして流れるような軽快な印象のフォントで書かれた文字。

この本を象徴するような出だしです。

 

トロンボーン奏者のソロ演奏から始まります。哀調を帯びた音が響きます。

そこにトランペットがジョイントします。

2つの楽器の音が合わさり、デュオの完成です。

 

次いでこの合奏に加わったのは、フレンチホルン。

これで、トリオの完成です。

 

さらに、そこにチェロが加わり、カルテットの完成です。

 

さらに、そこにバイオリンが加わります。クインテットの誕生です。

 

さらに、そこに加わったのは…?

 

楽器が次々に加わっていく様子は、まるで重層的になる音が聞こえてくるようです。

 

韻を踏んだリズミカルな英語に乗り、リズム感たっぷりの、軽快な絵本です。

気になれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

 

最後に

この本の作家、Marjorie Pricemanさんの作品として、以前、以下の本もご紹介したことがありますので、よろしければどうぞ。

erelc.hatenablog.com

 

このブログでは、コールデコット賞とは何かに関する記事の他、過去の記事でいくつかコールデコット賞や、コールデコットオナー賞受賞作品を紹介させていただいております。もしご関心があれば、以下の記事から、本書を含め、過去のコールデコット賞作品に関する記事をすべてチェックできますので、ぜひどうぞ

erelc.hatenablog.com

 

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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